#1「セルロイド」

 

作:鐘下辰男

演出:船岩佑太

 

スペース雑遊

2015.3.15 ⇀ 3.21

 

瀕死の男

閉ざされた空間

私たちには 彼を救うことができなかったのだろうか
これは ついに語られることのなかった

となりの家族の物語である

 

#2「わが闘争」

 

作:鐘下辰男

上演台本/演出:松本光生

 

SPACE梟門

2016.3.1 ⇀ 3.6

 

豪雨の中 妊婦が刺殺された

刺された傷は三十二箇所 逃走中の犯人は義姉の弟

血縁関係が色濃く残る閉鎖的な村で起きた殺人事件

彼はなぜ彼女を殺さなければならなかったのか

これは 虐げられた者たちの 闘いの物語である

 

#3「あるいは友をつどいて」

 

作:鐘下辰男

上演台本/演出:松本光生

 

SPACE梟門

2017.3.28 ⇀ 4.2

 

1974年8月30日12時45分 

東アジア武装戦線は 三菱重工本社ビルを爆破

死者8名 376人が重軽傷を負った

70年安保闘争の挫折の中で

なおも闘い続ける彼らが希求した日本のかたちとは

この物語の中に 現代社会の矛盾を解く鍵が

隠されているのかもしれない

 

 

#4「ルート64」

 

作:鐘下辰男

上演台本/演出:松本光生

 

SPACE梟門

2017.8.5 ⇀ 8.11

 

グルと呼ばれ 今なお沈黙を続ける「あの人」は

いったい何者だったのか

謎だらけの「あの事件」は なぜ どのように起きたのか

かつて「新人類」と呼ばれた実行犯たち

フィクションの中で生きる彼らが 過酷な修行の先で見た

「眩しい光」とは……

 

 

#5「廃墟」

 

 

作:三好十郎

上演台本/演出:松本光生

 

シアターシャイン

2018.3・13 ⇀ 3.21

 

玉音放送を聞き まるで子供のように泣いた作家は

涙のわけを探るため この『廃墟』を書いた

これは 敗戦から一年後 焼け跡の中で懸命に生きた

ある家族の物語である

 

#6「寒花」

 

 

作:鐘下辰男

上演台本/演出:松本光生

 

シアターシャイン

2018.9.11 ⇀ 9.17

 

1909年(明治42)10月26日

日韓を震撼させる3発の銃声が鳴り響いた

初代内閣総理大臣 伊藤博文の命を奪った 安重根

朝鮮独立運動家を名乗る彼が 最後に語った言葉とは……

 

#7「R.U.R.」 

 

作:カレル・チャペック

上演台本/演出:松本光生

 

下北沢 小劇場楽園

2019.3.26 ⇀ 3.31

 

「ロボット」という単語は この戯曲から生まれた

今やあらゆる場面で欠かせない存在となっている 「ロボット」

その進化は われわれに幸福をもたらしてくれるのだろうか?

R.U.R.

これは 100年前 カレル・チャペックが残した

現代への預言書である

 

#8「国粋主義者のための戦争寓話」 

 

 

作:鐘下辰男

上演台本/演出:松本光生

 

下北沢 小劇場楽園

2019.9.24 ⇀ 9.29

 

「空」への憧れと「土への嫌悪」

「疲労」と「焦り」と「混乱」

人里離れた山中の秘匿基地で

極限状態の彼らが見たものは・・・・・・


 

 #9「野鴨」

 

作:ヘンリック・イプセン

上演台本/演出:松本光生

 

下北沢 シアター711

2020.3.24. ⇀ 3.29 

 

これは

神々や英雄たちの物語ではない

どこにでもいる誰かが

ただ懸命に生きるということ

それが こんなにも劇的なのだ

 

 #10「ベクター」

 

作:鐘下辰男

上演台本/演出:松本光生

 

下北沢 シアター711

2021.1.20 ⇀ 1.24 

 

蔓延する未知の伝染病

ジャングルに潜むゲリラの影

追い詰められた彼らが発見した「最終兵器」とは…

ベクターとは「感染症における媒介者」の意味である

 

 #11「かもめ」

 

作:アントン・チェーホフ

上演台本/演出:松本光生

 

下北沢 シアター711

2021.3.16 ⇀ 3.21

 

公演中止 

 

 


 

#11「夏の砂の上」

 

作:松田正隆

上演台本/演出:松本光生

 

下北沢 「劇」小劇場

2021.9.21 ⇀ 9.23

 

1999年、第50回読売文学賞受賞作

平凡な男の手から、砂のようにこぼれゆく日常と、大切な人々

かすかに残る「ざらついた記憶」は現実のものなのだろうか・・・

これは、あやうさの中に立たねばならぬ人々の、とても静かな物語である 

 

#12「民衆の敵」

 

原作:ヘンリック・イプセン

上演台本/演出:松本光生

 

下北沢 小劇場B1

2022.3.29 ⇀ 4.3

 

1882年、イプセンはこの戯曲を書き残した

不都合な真実と拡大する経済

既得権益と格差社会

 

イプセンの熱い叫びが時代を超えて深く胸に突き刺さる

 

 #13「かもめ」

 

作:アントン・チェーホフ

上演台本/演出:松本光生

 

下北沢 小劇場B1

2022.9.20 ⇀ 9.25 

 

「あなたにわかって欲しくて

それで頭が一杯で だから言葉を尽くすんだ」

 

コロナ禍の中 人との距離が強く意識されるいま

わかり合うということはどういうことなのか?

これが いま上演すべき「かもめ」の 本当の姿だ

 

 #14「レプリカ」

 

作:鐘下辰男

上演台本/演出:松本光生

 

下北沢 シアター711

2023.3.14 ⇀ 3.19

 

閉鎖された土地で密な人間関係の偏愛が織りなすサスペンス

小気味よい会話が、見ているうちに、観客を思いもよらぬところへ連れていくだろう

 

 #15「ワーニャ伯父さん」

 

作:アントン・チェーホフ

上演台本/演出:松本光生

 

下北沢 シアター711

2023.9.5 ⇀ 9.10

 

これは かつてロシアの片隅で

いかなる苦難が訪れようと

生き続けることを選択した人たちの物語である

今の私たちと同じように